PCベースのソフトとしては、ARC/INFOの廉価版のARC VIEWや、その他のソフトが多数あり、そのほとんどが、機能モジュールを追加することによって様々な解析を行うことが可能である。
そこで、一般的なGISの活用例として、ARC VIEWを用いた様々なデータ解析の例についてデモンストレーションを交えて説明を受けた。
デモの内容としては、地図にリンクしたデータの検索、付属データ(人工等のデータや購買データ)を用いたグラフの作成とデータ解析、また、本研究に関連する機能として、地図情報の検索とその空間解析(傾斜角や等高線の生成、断面図の作成や3次元表示(鳥瞰図の作成)等)の説明があった。
GISのソフトウェアは、多数のオプション機能を持っており、目的に合わせたカスタマイズが可能である。本研究においては、現在すでに確立されつつある、多種・多機能なGISのソフトウェアを用いて、どの様なデータを作成し、どの様な属性を持たせて管理するのかが、重要であるとのアドバイスを受けた。
(2) 運輸省
調査日時:平成11年 2月2日
担当部門:運輸省 運輸政策局 情報管理部
現在、国としては、GISをインフラとして捉え、その整備を進めている。
その施策として、GISに関する連絡会議を発足させており、それには22の省庁(ほぼ全ての省庁)が参加している。
国の役割としては、GIS導入のインフラを整備することであり、連絡会ではこのインフラの整備過程での官民の役割分担を主として検討している。
国の計画では、GISの整備状況を以下のとおりに進めていく予定である。
平成8年度〜平成10年度:基盤形成期(調査)
平成11年度〜平成13年度:普及期
基盤形成期としては、GISの標準化を目指しており、これは、GISのデータとして扱う種々のデータ(メタデータ)の標準化や、データのマッチング(縮尺)技術の開発、およびクリアリングハウスのデータ検索法などを行うものである。
メタデータの標準化は、現在ISOが整備を進めているが、標準データの取り決めが遅れており、今年度には発表予定であったものが、昨年末に最終ドラフトがやっと完成し、来年度には何とか発表可能となる見込みである。