4.1.6.3 大容量データ記憶装置
今回実用化をはかる調査ユニットの、データベースシステムについて考える場合、まず運用方法によって、一ヶ所に大規模サーバーを設置するのか、それとも各所にサーバーを置いて分散処理を行うかを検討する必要がある。
実際の港湾施設の計測作業は、各港湾管理者が行うかもしくは測量会社が請け負うと考えられるが、作業実施者がまちまちであっても管理品質を均等にする必要があるため、データの管理は、最終的に一元管理されることが望ましい。
本調査ユニットのデータベースについては、写真画像を用いた気中部の計測データが、かなりのデータ容量となることが予想されるため、データを小容量化するとともに、SGI社のWSなどの、高速で画像処理が可能なサーバーの使用が考えられる。
調査ユニットにおけるデータの取り扱いを軽くする上でも、今後、データの処理、保存方法や圧縮方法に関する検討を進めるとともに、将来的に増設可能な自由度のあるシステム設計を行う必要がある。
4.2 各機器の現状技術とユニットで要求される技術との対比
上記でリストアップしたそれぞれの構成機器について、調査ユニットにおいて要求されている仕様との対比を行い、要求機能に対する充足度をまとめる。
調査ユニットに求められている仕様としては、
・可搬性
・三次元形状計測の精度
・データベース化の仕様
が主であり、調査ユニット構成機器の現状調査もそれを踏まえて行ってきた。
各構成機器については、現状あるもので対応することが本研究の基本方針であり、本検討の結果十分適用できるとの見通しを得た。
しかしながら、調査ユニットというシステム全体として、計測精度、データフォーマット等が決まっていくため、今後はどの様な形で要求機能に合致したシステムを構築していくかが課題となる。