・三次元解析:
Z値の補間、等高線や等地帯の作成、斜度と傾斜方向の計算(例:急傾斜崩壊危険地域の抽出)、サーフェスの面積と体積の計算、可視領域の判定、断面図の作成、陰影起伏図の作成といった様々な解析が可能。
・イメージインテグレータ:
画像データの表示をサポートする機能で、幾何学補正を施した画像を背景表示として利用可能。また、画像データが複数に分割されている場合でも、イメージカタログ機能により、あたかも単一の画像であるかのように扱うことが可能。
よって、本調査ユニットによって計測されたデータに基づく、港湾管理のデータベースも様々な形で実現可能であり、今後は、その様式についても調査を進めるものとする。
基本的には、日常の検査等を行う作業者側からのデータ入力作業はPCベースのアプリケーション(例:Microsoft Access)等を利用した形の簡便なものとし、その中で、画像データや検査結果の表データなどを自由に取り扱えることが望ましい。
4.1.6.2 データ表示・加工(計測データの三次元表示)ソフトウェア
調査ユニットの重要な機能として、災害発生後に計測された港湾施設の三次元形状データを、事前に計測された平常時の形状と比較することにより、その差違を明らかにする機能が必要がある。
そこで、計測データをCADソフトの標準的なデータ形式であるDXFフォーマットに変換し、市販されている3次元CADソフトの機能を用いて、災害前と災害後のデータを読み込んで比較することが考えられる。
一般に市販されている3次元CADソフトの機能を用いれば、計測された座標データを基に、以下のことが可能となる。
・ドラフティング機能によって、任意の点の断面図を表示し、計測したデータを簡単に復旧断面図として図面出力する。
・ソリッドモデリング(3次元の質感を持った物体として表現)や、テクスチャマッピング(二次元画像を張り付けることによって、よりリアルに見せる表現)によって、計測したデータを港湾の立体図として、任意の方向から俯瞰することが可能。
ここで使用する3次元CADソフトは、土木系で用いられている製品が適する。
土木系の3次元CADのオプション機能を用いれば、画面上で、被災前と被災後の立体図を重ねあわせて比較したり、その移動量や土砂の流出量などを表示・計算し、出力することが可能である。