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2) ARC/INFOの機能

GISにおいては、単なる地図の表示だけでなく、複雑な空間解析を求められるため、ARC/INFOでは、以下のようなデータモデルを用意している。

・カバレッジ:

道路、建物、土地区画のような地理的事象(地理フィーチャ)をデジタルデー他として表現するための基本的なデータセット

・グリッド:

縦横(X、Y)に一定の大きさの正方形領域(セル)で地理的事象を表現するラスタ型のデータセット。

・ティン、ラティス:

標高や気温のように、対象領域内で連続的に変化する事象(サーフェス)を取り扱うためのデータセット(サーフェス・モデル)。ティンはサーフェスを三角形の集合体として表現し、グリッドをサーフェス・モデルとして利用する場合はデータセットをラティスと呼称する。

 

3) ARC/INFOの解析機能

・ネットワーク解析:

アークとノード(ひとつの線形図(アーク)の両端をノードと呼ぶ)のトポロジを持つ線カバレッジを道路網のようなネットワークモデルとして利用した解析で、これにより、最短経路解析、影響圏解析、トレース解析等の解析を可能とする。

・バッファ解析:

指定した距離や属性値により、カバレッジ上の図形から一定距離の領域を表すポリゴン図形(バッファ)を自動生成する。

・オーバーレイ解析:

複数のカバレッジを重ね合わせて、論理和・論理積等の演算処理を図形と属性の双方について行い、新たな情報を生成する。

・ラスタデータ解析:

グリッドは連続的に変化する情報を各セルの値として持つことができ、各セルの値を積算して空間的な広がりの中からルートを選び出すコストパス(最適経路)の選定や、標高値による水の流れを把握する水文学解析が可能。

 

 

 

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