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(3)実測値

対象船舶で使用されている燃料性状は表3.2-5に示すとおりである。180cSt級のC重油としては平均的な性状であると言える。4サイクル機関の測定結果を図3.2-11に、定常負荷における排ガスの性状を表3.2-6に示した。全体に数値は安定しており、測定値は信頼できるものと考えられる。SO2濃度については、計測開始時には理論上の値を示すものの、数時間後には負荷変動がないにもかかわらず減少傾向が見られ、配管の清掃を行った後に再び理論値相当へ回復するなど、配管途中での減耗の可能性が考えられた。

本4サイクル機関は、平成6年に定電位電解法による簡易測定機を使ったNOx濃度の測定を行っている。前回測定値を図3.2-11に参考として△で同時に示した。前回測定値は今回と比較してやや低めとなっているが、酸素濃度など他のガス濃度が不明のため、NOx測定法の原理の違いに起因する現象と断定することはできなかった。ただし、両者ともNOx濃度は負荷に従い微増する傾向を示した。

 

表3.2-5 使用燃料性状

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