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下図は、非等速吸引による影響についてWatsonの式による計算値と石炭専焼の場合の実測値を示したもので、両者はよく一致している。吸引流速が遅い場合の方が誤差が大きいことがわかる。吸引ノズルの流速が測定点における排ガス流速より5%小さい場合および10%大きい場合で、ダスト濃度の誤差は大体±5%以内となる。

したがって、JISでは吸引ノズルから吸引するガスの流速は測定点における排ガスの流速に対して相対誤差-5〜+10%以内とすると規定している。また、測定点における排ガスの流れ方向と吸引ノズルの方向との偏りは10度以下と規定されている。本実験では、流速線に対して上記の条件を保つように留意し、ピトー管および採集ノズルの取り付け角を調整した。また、秒速20m/sec程度の流量を確保できるようにポンプの容量とノズルチップの径について検討調整した。

 

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図3.2-10 非等速吸引による影響

 

 

 

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