また、2サイクル機関については、平成5年に同一船舶で測定が行われており、両者の比較を図3.2-12に、定常状態における排出濃度を表3.2-7に示した。4サイクルと同様に定常状態における各排ガス濃度は安定していた。前回の調査に対し今回の測定では、SOx濃度が低めである一方、NOxとTHCについてはやや高めであり、ばいじん濃度については大きな差異が見られなかった。これは今回使用している燃料油の硫黄含有率が前回2.26%に対して1.79%とやや低いこと、など使用燃料の差が影響していると考えられた。2サイクル機関と4サイクル機関の比較では、4サイクル機関のNOxが若干高い傾向を示した。しかし、定格出力当たりの排出率は4サイクルで14g/kWh、2サイクルで15g/kWh程度と大きな差異は見られなかった。