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本調査では、船舶に係わる排出量の範囲について表3.1-8に示すように解した。日本国内はいわゆる内航を主とした船舶運航に伴う排出量であって、これには漁業およびプレジャーボートを含めた。

次に日本周辺については日本国内に併せて外国貿易に関わる船舶からの排出量が加算される。外貿に関わる船舶からの排出範囲を厳密に定義することは難しい。例えば、それをバンカーオイルの日本からの積み込み量から算定した場合、その評価は外国で積み込まれた燃料消費量に対して過小評価となる。逆に、国内で積み込まれた燃料の一部は外洋や目的地の周辺近くにおいても使用されているため、全量が日本周辺で使用されていないことを考慮すると、積み込み燃料による評価は過大となる。本調査においては、日本周辺を海岸から200海里(排他的経済水域)までと定義し、外航船については同海域内航行時に伴う排出を日本周辺における排出と考えた。

さらに世界全体については、外貿だけでなく、各国の内航やレジャー、漁業についても可能な限り推定を行った。

国内の排出量および世界全体の排出量ついては、燃料消費量の総量が統計量として入手可能であることから、主に表3.1-7のC欄の方法を中心に排出量を考慮した。また、燃料総量そのものを推定する必要があるタグボート、プレジャーボートおよび日本周辺の排出量については燃料消費量の算定そのもにB欄の考え方を用い、排出量算定にはC欄の排出係数を用いることとした。

 

表3.1-8 今回の計算範囲について

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