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3] 海洋マイクロシステムテクノロジー(Oceanographic Microsystems)

微細なセンサーを大量に海洋に設置し、リアルタイムの環境観測システムを安価に構築する技術。エレクトロニクス分野における微細加工技術を活用すれば、低電力で作動し、安価で高い信頼性をも化学センサー、海流観測センサーなどの各種センシングシステムを実現することができる。

 

4] 海洋音響学(海中音響伝達、海洋生物音響、地震・災害、リモートセンシング)

かつて軍事機密であった Secret global under listening system (SOSUS)は、鯨のコミュニケーションの研究、海洋広域にわたる音響伝播構造の解明、さらに海底地震活動の観測にきわめて有効であることが明らかになってきた。海洋音響学は広大で見ることが容易でない海洋の実体を解き明かす有力な知識と技術を提供しつつある。

 

5] 衛星システム活用(広域追跡、GPS・リモートセンシング)

大型海洋生物の回遊を衛星によって追跡し、その生態を明らかにする技術。さらに、自立型海洋移動体のための位置決め、保守等の通信制御システムなどを実現し、無人(自立型)海洋観測活動を促進する。

 

(2) ロボティクス

海洋生物の流体力学、運動能力をシステム分析し、より機能的な海洋移動体あるいは陸上での運動体に応用しうる設計原理を明らかにする。自立ロボットような知的システムを実現し、実社会で広く応用を図るために必要なセンシング、パターン認識、環境理解、適応操作、強調動作などの基本技術を取得する。

 

1] 海洋ロボティクス(AUV、ロボットフィッシュ)

海洋での自立型システムの実現に必要な、制御システム、エネルギー変換、材料技術、アクチュエーター技術、推進機構など、各種海洋機械システムに応用できるロボット技術。

 

2] 人工知能システム(自動制御、自立分散システム、オートメーション)

海洋生物の脳のモデル、神経回路の振る舞い、あるいは群内のコミュニケーション、集団行動などの分析を通じて得られる知能システムをモデル化する。これを応用して、海洋環境において必要な情報を自立的に取得処理して海洋活動を遂行するのに必要な人工知能システム(ソフトウェア)を実現する。

 

3] マリンバイオメカニクス(海洋生物の流体力学、生体機械力学)

バイオメカニクス(生体力学)生体の構造と機能を解析し、その結果を医学と工学に応用する。遊泳する海洋生物の運動特性およびその流体力学的研究から、ハードおよびソフト面にわたる革新的な洋上および海中移動体の設計コンセプトを学ぶ。

 

 

 

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