g. 分離膜
分離は全ての産業分野で利用されている単位操作のひとつであり、主な高機能分離膜としてはイオン交換膜、逆浸透膜、限外ろ過膜、透析膜、気体分離膜などが挙げられる。海洋分野でも汚水浄化などへの適用が考えられる。
h. 生分解性プラスチック
地中に埋めると微生物等により水と二酸化炭素に分解される生分解性プラスチックは焼却処分する必要がないため環境面で非常に重要視される材料であり、注目されている。海洋関連では既に宮崎県での大型リゾート施設である「シーガイヤ」や釣り糸等に応用されており、海洋レジャー関連での応用展開が期待される。
i. 二次電池
近年リチウムイオン電池を中心に低コスト化と大容量化へ向けた開発が進んでいる。船舶での適用がレベルになれば、発電用のディーゼル機関とのハイブリッド化による燃料消費低減など船舶機関への応用が考えられる。
j. フラーレン
サッカーボール状C60に代表される数十コから数百個の炭素原子が球状あるいはチューブ状につながった巨大分子は、超電導などの特性が明らかになされるにつれて、エレクトロニクス、医療、材料などさまざまな分野への応用が期待されている。半導体材料、超電導材料、あるいは光触媒材料としての利用は、海洋分野へも種々の波及効果をもたらしうる材料である。
k. 導電性高分子
導電性高分子は金属の導電物質に比べ軽量で加工性に優れる点から、次世代を担う電子材料として期待されている。帯電防止繊維、同軸ケーブル、電磁波シールドなどへの応用が期待できる。また、エネルギー関連では二次電池用電極材料、光電池、太陽電池などへの応用が考えられている。
l. 分子認識材料
分子認識材料とはある分子が他の特定の分子を選択的に識別して補足し高効率に反応を引き起こしたり、高度な機能を発現させたりする材料をさす。