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3.2.2 科学技術から見た海洋分野

 

(1) プロジェクトの抽出

表3.2-1に示すように、平成8年度における国の試験研究業務計画から、「科学技術から見た海洋」に関連した研究開発プロジェクトについて、各省庁別に代表的なプロジェクトを抽出した。なお、平成8年度予算額が100万円以下のものについては割愛した。表中には、科学技術振興事業団による未来開拓学術研究推進事業、および文部省による国際共同研究を新たに追加した。

 

(2) 省庁別にみたプロジェクトの動向

各省庁別に「科学技術から見た海洋」に関連した研究開発プロジェクトの動向をまとめた表3.2-2に各省庁別プロジェクトの分類結果を示す。なお、表中には代表的なプロジェクト名のみを記した。表中の()内の数字は、経常研究まで含めた表3.2-1に記載された全てのプロジェクト数を表している。

 

1] 北海道開発庁

「海洋科学」について「海洋物理」に関するプロジェクトが1件実施されているだけである。その他については、該当するプロジェクトが見当たらない。

 

2] 科学技術庁

「海洋科学」については、特に海洋科学技術センターが中心となって、非常に多くの研究プロジェクトが実施されている。これらのプロジェクトは規模はそれほど大きくはないが、「海洋物理」、「海洋化学」、「海洋生物」、「海底地質学」と多岐にわたっている。また、「共通要素技術」や「深海調査」についても同様にプロジェクトが展開されており、特に深海調査に関するプロジェクトは予算額も非常に大きい。

 

3] 環境庁

純粋に「科学技術から見た海洋」という視点ではプロジェクトはほとんど実施されておらず、「海洋科学」に関して2件プロジェクトが実施されているにすぎない。ただし、後述するような環境問題に関連したプロジェクトの中には、少なからず基礎的研究開発を目的としたプロジェクトが含まれている。

 

4] 文部省

「海洋科学」については、大規模な国際海洋観測プロジェクトとして、科学技術庁と共同で「国際深海掘削計画(ODP : Ocean Drilling Program)」が実施されている。また、「海洋生物」に属する基礎的な研究プロジェクトが2件実施されている。

 

 

 

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