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消火作業は、タンク車が要救助者のいると思われる乗用車の消火にあたり、まもなく二次出動による非番者及び山梨県峡北消防本部が現場到着し、トラックの消火にあたり、一二月二〇日〇時二〇分に鎮火した。

タンク車の給水は、日本道路公団の協力により公団の給水車によりおこなった。

救助活動については、現場到着時すでに火の勢いが激しく救助が不可能な状況であり、鎮火後、乗用車内にいる三人の死亡を確認した。

 

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おわりに

本火災は、中央高速道路消防相互応援協定に基づき出動した、山梨県峡北消防本部からの要請により出動したものであるが、今後も県境を越えた相互応援は欠かせないものであり、また日本道路公団及び警察の協力も必要であると確信するとともに高速道路等における水利施設設置が今後必要と考えられる。

(進藤 正典)

 

救急・救助

スポーツカー車内に閉じ込められる!

上川南部消防事務組合消防本部(北海道)

 

はじめに

当本部は、北海道のほぼ中央、富良野盆地の北部に位置し、十勝岳連峰の裾野に広がる丘陵地は、雄大な自然と四季折々の魅力ある景観を創り出している。七月中旬から八月上旬にかけて見頃となるラベンダーは、その香りと花の美しさで脚光を浴びており、毎年多くの観光客で賜わっている。

当消防事務組合は、上富良野町と中富良野町の二町で構成され管内面積三四五・八八km2、人口一九、〇〇〇人であり、一本部・二署、職員数四二人の小規模ながら、地域住民の安全を守るため各種災害に対処している。

ここに紹介する事例は、「花人(はなびと)街道二三七」とニックネームがついている国道二三七号線で発生したスポーツタイプの乗用車とRV車の正面衝突事故で、一人の命が奪われ、他の一人の救出に長時間を要したものである。

 

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一 事故の概要

(一) 発生日時

平成九年一一月一六日(日)一四時四五分頃

(二) 発生場所

北海道空知郡上富良野町西三線北二七号(R二三七バイパス)

(三) 覚知時間

一四時四九分

 

 

 

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