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1 児相における里親業務体制

児相において、里親業務を事務分掌として担当する専任職員はきわめて少ない。8割以上の児相がケースワーク業務担当職者が兼務している。ケースワーカーとくに児童福祉司を、地域担当とともに事項担当制にすることについては、古くから議論がなされてきたが、養護間題担当と里親制度の運用とは密接に結びつくであろう。

今回の調査に回答していただいた児相の職員では、その半数以上がケースワーク業務担当職者であり、里親に関する業務経験が3年未満と3年以上でほぼ半数ずつに分かれた。しかし、経験年数による意識や見解の相違は明瞭にみられたものはなく、児相業務全体、あるいは児童福祉業務全体との関連性の中で里親制度や里親の運用に関する見解がもたらされる性格をもつことが示唆される。従って、児相業務や児童福祉業務の経験をファクターとしてとらえ直すことも必要であると考えられた。

今回の回答からみると、里親会事務局が児相内に置かれているところは6割であったが、必ずしも中央児相に著しく傾いているわけではなく、地方児相においても里親会の拠点となっているところが相応にみられることがわかった。都道府県・指定都市

 

 

 

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