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現実として施設の定員確保が子どもの処遇に優先されるなどという現実は、一刻も早く改善される必要があります。また、乳幼児期の不要な分離体験に反対する立場から、乳児院の「乳幼児院」化構想を積極的に支持したいとかんがえていますが、最近の乳児院・養護施設等の改革プランに、子どもの権利条約20条の位置付けや里親制度との関連が盛り込まれていないことには率直にいって危惧をかんじています。

(7) おわりに

児童福祉法改正にむけて、全国里親会里親制度検討会から「里親制度の改善に関する提言」が、養子と里親を考える会から「養子縁組および里親制度の観点からみた児童福祉法改正に対する撰言」、その他柏女氏などからも積極的な提言が出されました。法改正はなにもなされませんでしたが、里親制度改正の課題についての関心はひろがったようです。平成9年は、様々な里親制度や養子縁組斡旋についての調査がとりくまれた年でもありました。これらの調査の結果は、近々公表されるものとおもいますが、一刻も早い制度の改正を願っております。

 

 

 

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