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の力量不足も大きな要因となっています。よりベターな組み合わせを見抜く専門的力量や委託後も引き続く里親と子の問題の解決を迅速・適格に援助できるケースワーカーの存在は必要不可欠です。

里親子関係の不調で「小児神経症」と診断され、いく度となく救急車での入退院をくりかえしたM子や、思春期を迎え地域や学校・家庭内でトラブルを頻発させついには「関係不調」で養護施設への措置変更を余儀なくされたB子、1月以上にわたって面会時に無視、あるいは大泣きを繰り返し里親ともども悩み抜いたK子など、児童相談所としての力量不足を痛感させられる事例は、枚挙にいとまがありません。

また、近年は成人前後に成長した、かつての里子たちからの自らの情報や実親についての相談がとびこみます。実親探し、ルーツを求めるK子、A男に関わりながら古臭い記録のつづりしかない相談所の体制に、心細さと申し訳なさを感じる日々が続きます。里親・養親、子どもたちに対して、体系的な援助のできる体制の確立は急務です。

(3) 新生児委託をめぐって

1993年9月23日付朝日新聞に「新生児の里子委託・縁結ぶ児童相談所-広がる

 

 

 

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