ところが、おじさん、おばさんは私の進路のことを色々考えて下さっていたのでした。私は一生懸命勉強しました。おばさんも自分の娘の様に励まし支えて下さいました。しかし、志望校の受験に失敗してしまいました。県立高校に合格しなければ進学させてもらえないものと思っていましたから、何日も泣きじゃくりました。そんな私を見ておばさんは、中学の先生と高校探しに奔走して下さいました。そのお陰で私は無事高校へ進学することができたのです。
高校へ入学しても、クラブ活動には入りませんでした。学校からまっすぐ帰宅してアッくんの子守りをしたのです。友達に誘われても「用事があるから・・・」と断り急いで帰ってきました。きっと友達は、私のことを付き合いが悪いと思っていたことでしょう。おばさんは高校生活を思い出深いものにしなさい、早く帰って来なくてもいいよと言ってくれました。けれども、当時の私はアッくんの面倒をみることが遠藤家でお世話になる中での唯一の心のよりどころだったのです。
アッくんを弟の様に可愛がる私に善美さんも姉の様に接してくれました。善美さんはテキパキとしているので始めは厳しい人と思いました。注意されて腹を立て部屋に