先に書きましたように、どの子の想い出も数限りなく、書いて表せるものでもありませんが、この子もやさしい思いやりの心がありまして6年生の頃でした。電話がありまして「誰か悪いのじゃないね、変んな夢を見たが」と、私は丁度風邪で寝込んでいるところだったんです。以心伝心と言いましょうか、子供の事を思い乍ら休んでいるところでした。その電話の一声で薬を飲んだより元気づくことが出来ました。台風とか、大雨の時期になりますと必ず「大丈夫か。」と電話をくれます。
この様な心があってくれるだけで結構と思っています。人によっては「物が送ってくるでしょう」と言う人もありますが、物とか、金でなく、本人達が幸せであればそれに勝るものはないと思っています。
幸いに、この子は、お父さんは中学校の校長、お母さんは小学校の教頭という家庭に縁がありまして5歳の子供の母親となっています。
法的に里親・里子の関係は早くに切れていますが、本人がお父さん、お母さんと呼んでくれますし神様が与えて下さいました出会いの緑とふれ合いの絆を切ろうとは考えられません。