(8) 出会い 三田村 由美子
私達夫婦は、結婚以来子どもに恵まれず、それでも願わくば子育てしたいと思い、役所の児童福祉課を訪ねたところ、里親制度、里親会があることを知りました。
書類などの提出を済ませ、面接の際に「福井県には、養子縁組を希望されて現在待機している人が四十五組ほどいらっしゃる。」とのはなしがあり、私達と同じ思いをしている方が県内にこんなにいらっしゃることを初めて知りました。
里親登録、入会登録を済ませて間もなく、近畿・中部ブロック大会があるとの連絡を受け、会の方々と一面識も無いまま大会に参加し、休憩時間のとき、初めて県の里親会の会長さんと、活動の中心的な役割をしていらっしゃる会員の皆さんと紹介をかわしました。
どの方もすでに里親の経験者で「子どもの育ちにとって、施設よりも家庭がどんなに大切かをぜひこの大会で発表しましょう。」と、意を決してのぞまれていらっしゃいました。この熱気に感化された勢いで分科会に出席し、後に私達の夫婦の運命を大きく開いてくださった方と出会う」ことができたのです。