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た私でしたが、それとはうらはらに、愛娘「飛果ちゃん」とめぐり違うことができた素敵な年でもあったのです。

六月の下旬、児童相談所から電話がありました。里子のおはなし、生後八か月の女の子との特別養子縁組をとのこと。そう、私は里親登録者。登録して三年、一度もお子さんを預かることなく、講習会に出たり集いに参加したりしていました。福井では里子さんは少なく、年に二組くらいの養子縁組がある程度とお聞きしています。常々私たちは無理だろうと夫とも話していたのです。

私の口から思わず「本当に我が家でいいんでしょうか」との問いに、「はい」という明確なお答え。私にはみじんの気の迷いもありませんでした。夫からはオリンピックに行けなくなると言われましたが、不思議なことにあれだけのめり込んでいたオリンピックなのに、行けなくなってもかまわないとその時は思いました。

なぜオリンピックかというとカルガリーオリンピックの時、伊藤みどり少女のシングルフリーの演技。ジャンプを決めるたびに会場のお客さんが大歓声を上げる。フィニッシュでは、その声援に答えるかのように右手のこぶしを上げながらスピンを決め、

 

 

 

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