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す。医師は単に往診をするのではなくて、計画的に治療を推進する必要があります。

じゃあ在宅看護はというと、病院の中でなされていた看護を、看護婦が患者さんの家で行うことです。看護は患者さんの心身両面を支えていく仕事。例えば、ひどく落ち込んでいる患者さんがいたら、体に原因があって落ち込んでいるのか、心に原因があって落ち込んでいるのか、その見極めをして、適切な対応をしていかなければなりません。患者さんの心身のバランスをとって、その人の持っている自然治癒力が高められるようなかかわり方をするのが、看護なんです。

在宅介護というのは、動作が緩慢になったり、握力が低下したり、老化などで心身の機能が衰えた療養者に対して、本人ができなくなった部分をそおっと補ってあげることです。だから、もちろん一緒に生活する家族が、手を差し伸べることもあるわけです。

 

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専門職だけでは日本の超高齢化社会を支えきれない。こんな考えが常識になりつつあります。そうなってくると、有償も含めたボランティアの果たす役割を、よりはっきりさせる必要があると思いますが。

専門職にも専門職意識というのがあるように、ボランティアにもボランティアとしての意識をしっかり持ってもらいたいと思います。「してやる」という意識ではなくて、ボランティアとしてやっていることに「責任」を持つ。これが大事なんです。

特に医療や福祉の分野でボラン

 

 

 

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