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介護保険全体についての意見はありますか?

制度そのものには賛成です、ただし、給付を受ける被保険者や家族の求めに応じて、必要で適切な介護計画を立てるケアマネージャーの育成に関しては、問題があると思います。

今、医師、看護婦、保健婦、ソーシャルワーカー、ホームヘルパー、理学療法士など医療や福祉の専門家が資格試験に向けて必死で勉強していますが、正直言って、この受験の加熱ぶりは「何を騒いでいるの」という感じがあります。医療や福祉の専門家なら、これまでも当然仕事の中でケアマネジメントをしてきているはずですし、受験勉強をして基本的な内容しか問われないような試験を受けてケアマネージャーになったら、大変なことになると思っています。

 

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介護保険の導入は在宅介護時代の幕開けともいえます。そんな中で、在宅看護の果たす役割は何でしょうか。

私は、在宅医療、在宅看護、在宅介護は重なり合う部分があって、共同作業が大切であることを認識したうえで、それぞれをはっきりと分けて考えているんです。

まず在宅医療とは、自宅で治療を続けたいと希望する人に、手術や大きな検査以外の病院で行っていた医療を、医師が患者さんの家で行うものです。あくまでも主役は療養者と家族ですが、この場合、主体になるのは医師で、必要ならば看護婦が診療の補助にまわりま

 

 

 

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