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-そういって満面に笑みをたたえ、私の手を握りしめてくれたおばあちゃん。小さくて、柔らかくて、温かな手。あの時の感触は今でも私の中に残っている。

"サッカーを通じて、サッカー少年と地元のお年寄りの方々との楽しいふれあいの場を造り出そう"と、Jリーグの各クラブが、さわやか福祉財団とJリーグ事務局の協力を得て行っている「サッカーさわやか広場」。この活動が初めて関西で行われることになり、ガンバ大阪の播戸竜二・佐藤城介両選手やジュニアスクール生が参加するということから、取材する機会を得た。

四月七日会場となったのは吹田市にある大阪市立弘済院養護老人ホーム。参加したのは、ホームに住んでおられるお年寄り約五〇名と、先に述べたガンバ大阪の選手たち。「ぼくたちはいつも服部緑地で練習をしています。今日は日頃の練習の成果をみなさんの前で披露しますので、一緒に楽しんでください」というジュニアスクール生代表のあいさつにはじまり、ジグザグドリブル競争やリフティング対抗戦、あるいは、Jリーガーアワーとして、播戸・佐藤両選手によるリフティングやヘディングなどのデモンストレーションなどが行われた。また、子供たちが事前に描いてきたパネルによる『サッカーすごろく』には、お年寄りも参加。お年寄りがサイコロを転がし、その出た数によって、子供たちがパネルに書かれた「おばあちゃんの肩を一〇回たたく」「おじいちゃんと握手をする」などを実践。温かなふれあいの様子は、インスタントカメラに納められ、お年寄りにプレゼントされた。

 

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事前打ち合わせ風景。ボランティア休暇を利用して参加した人も多く、説明に熱心に耳を傾ける。

 

 

 

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