大阪市立弘済院福祉課の有本俊雄さんは、「今回参加してくれた子供たちは、ほとんどがこの近辺に住んでいると聞いています。この活動を通して、自分たちの町には、こんな施設もあるんだということを知り、お年寄りの存在を身近に感じてもらえればうれしいですね」と話していたが、今回のふれあいの中で、子供たちが、有本さんの言葉通りの、いやそれ以上の収穫を得たことは間違いないだろう。さらには、帰り際、私に向かって「ぼくにも、おばあちゃんがおるねん」と話してくれた子供のように、その収穫を自分たちのおじいちゃん、おばあちゃんとのふれあいに重ね合わすことができたなら、うれしい限りである。しかし、それについては心配していない。私の中に、あの時のおばあちゃんの手の感触が残っているように、子供たちにもきっと、同じ感触が残っているだろうから。
(今回、高村さんはボランティアでご寄稿くださいました)