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学校ボランティア

 

 

専門性を輝かせて

岩手県立紫波高等学校 教諭 新田 剛史

 

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農業クラブの活動風景。お年寄りの方々と共に熱心に花の手入れ。

 

岩手県立紫波高等学校は一九三〇年(昭和五年)に創立され、二年後の平成一二年には七〇周年を迎えます。山と緑に囲まれた岩手県の中央部、そして「銭形平次」の作者・野村胡堂の生まれ故郷は紫波にあります。県内でも紫波高校は普通高校と思われがちですが、農業科、情報デザイン科、普通科のある総合的な高校です。本校では農業科の農業クラブ、情報デザイン科の家庭クラブでそれぞれボランティアを行っています。以下その活動について紹介したいと思います。

■ <農業クラブボランティア活動>

農業クラブでは昨年度からボランティア活動を行っています。きっかけは、生徒の「農業科の特色を生かしたボランティア活動をしてみたい」という言葉でした。話し合いの結果、お年寄りの方々を温室に招いて一緒に作業をすることになりました。ボランティア活動とともに、最近注目されている園芸療法についても理解を深める目的がありました。

現在は月に一回程度、老人福祉施設のお年寄りの方々が温室を訪れ、冬はシクラメンやプリムラの手入れ、春は花壇苗の鉢上げなど生徒と一緒になって作業をしています。花に囲まれての作業は、普段室内に閉じこもりがちなお年寄りの方々に元気を与えているようでした。付き添いの職員の方の「今日はみんないつもと違い生き生きとしていました」との言葉は生徒の励みになったようです。お年寄りの方々に温室に来てもらうことには、通路が狭い・車イスでの移動が困難などの問題がありましたが、生徒たちの補助や努力により克服されています。

 

 

 

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