うちの団体はなるべく軽介護までで、あとはボランティアだからこそできる助け合いをやっていきたいとは考えているんですが。
堀田 おしめを替えたり、食事や着脱の介助を必要とする方は?
柴田 結構いらっしゃいます。入浴サービスまではやってませんが。
堀田 その段階でも介護保険の認定の範囲になってきますね。柴田さんのところは、介護保険のサービスを請け負う指定事業者になれれば、それもひとつの方法じゃないかな。その分については行政からお金が入ってくるわけですし。
柴田 ええ。寝たきりの方も三〜四人いらして、できるだけ市のヘルパーさんにと相手の方にもお願いするんですが、「ほほえみさんでやってほしい」といわれると…。それ自体はうれしいんですけど。優秀な会員さんもいるし、認定団体になって介護保険の活動もしましょうという方も何人かいます。そういう人も生かしたいし、どうしたらいいかなと。
堀田 行政のほうと柴田さんの団体と、同じ方を同時にお世話することもあると思いますが、その区分けはどうされてますか?
柴田 ご家族に調整をお願いしています。たとえば火木土が行政ヘルパーなら、私たちが月水金、向こうが午前ならこっちが午後とか。
堀田 時間帯、あるいはやる行為で分けると-。
柴田 それとたとえば同じホームヘルプでも行政には一定の枠がありますね。高齢者夫妻のうちご主人が申込者なら洗濯はご主人の物だけ。でも私たちは奥さんの物も、一緒にあれもとしてあげられる。その違いを出せるのが私たちの活動ですから。
堀田 表面的に同様な活動であっても、行動の出発点がまったく違いますからね。以前入浴サービスを受けてる人に聞いたら、行政のヘルパーは安心、ボランティアは楽しいと。ボランティアが決して不安だという意味じゃなくて。これを聞いてなるほどなと。うまい表現ですよね。