この見方が当たっていることもありますが、むしろ保育の条件や保育のやり方によっては噛みつきを減らすことも可能ではないかと思います。年齢の近い子がグループで保育されるので、保育者の膝を数名の子が独占しようとしたり、玩具の取り合い、子ども同士の接触の際、あっという間に噛むので、特に相手を攻撃する意思など無いことが多いのです。噛んだ子を叱るよりも、楽しい遊びに誘ったり、外遊びを多くして噛む状況を作らないよう工夫をしましょう。
(58) 一つの遊びしかしない
大人から見ると、毎日同じ遊びをしているようでも、子どもの遊びはどこか少しずつ変化している筈です。その遊びに堪能したり飽きたりすれば次の遊びへ移っていきます。
それでも心配なら、ちょっとしたヒントを提供したり、大人も一緒に仲間に入ってみてはいかがでしょうか。
また大人の誘いや友だちの働きかけにもさっぱり応じることがなく、全くのワンパターン化しているような場合は、ひとまず、その子に発達上の偏りがあるのかもしれないと考えてみます。
また遊びに限らず、ある行動の順番がその子なりに決まっていて、その順番が違うと混乱したり、特定のものに強いこだわりが見られる場合は生育歴や家庭での様子を聞いた上で、専門機関へ紹介してあげましょう。