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(30) 歩行の遅れ

「ひとり歩き」は「くびのすわり」「お座り」「つかまり立ち」という順序を経ての発達の最後の段階です。したがって随分個人差があります。早い子は8か月くらいで歩きますが、遅い子は1歳5カ月くらいまでと幅があります。この時期を過ぎてもまだ歩かないときは、今までの発達はどうだろうかを考えてみます。くびのすわりが遅かった、つかまり立ちもしないというときは、運動発達が遅れていると考えられるので、小児科で診察を受けます。お座りをしてよく遊ぶ、ひとり歩きをしないというだけであって、つたい歩きをする、その他異常がなければ、まず心配ありません。ふつうより遅い方ですが、いずれは歩くようになるでしょう。

ひとり歩きをしない理由として慎重な子がいます。ひとり立ちをするのがこわいのかもしれません。ときにはおばあちやんに育てられていて「アブナイ、アブナイ」と言われ続けているために、歩かないという子どももいます。厚着なども関係することがあるので、その辺のところに注意して、様子をみたらどうでしょうか。

 

(31) 首のすわりが遅い

「首のすわり」の判断は、抱っこしただけではわかりません。次の2つのことができたときのことです。先ず赤ちゃんをあお向けに寝かせて、両手を持って引き起こします。そのとき首が後ろにがくっと落ちないで、前の方へ引き起こしてついてきます。またうつぶせに寝かせたときは、両手を使ってぐっとからだをそらせて、頭を上にあげるかどうかです。

 

 

 

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