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5歳を過ぎても毎晩排尿する場合には夜尿症の疑いがあります。ぐっすり眠ってしまう、膀胱の容量が小さい、抗利尿ホルモンの分秘が少ない、精神的影響など、原因はいろいろあります。

対応で大切なのは、叱らない、あせらない、他の子と比べ子どもに劣等感をもたせたり、心に負担をかけないことです。また、失敗させまいと夜中に起こすのは、眠りを妨げ逆効果といわれています。

規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠を確保しましよう。眠りの安定は、抗利尿ホルモン分泌の安定に欠かせません。

 

(28) 昼間のおもらし

いままでしなかった子が、急におもらしをするようになった場合、急性膀胱炎などの病気、精神的な緊張や不安などがないか、子どもの体調やその子を取り巻く環境について、注意深く見てみましょう。多くの場合、子どもの中に強い不安や不満が見られます。

一人のときにはなかったのに、下に弟妹が生まれた途端に、上の子に始まるのは、母親の愛情が失われたと思い込む不安、不満であるし、急に起こったおもらしを調べていくうちに、両親の大げんかがあったり、親から体罰を受けたりしていて、強い緊張が子どもの中に起こっていることが多いものです。

おもらしをする子は、とくに敏感に心が動くところがありますから、失敗したことを強く叱ったりすることを止めて、日常の触れ合いを柔らかく、温かくし、"お母さんに愛されている"とか、"自分のやることを、お母さんは認めてくれた"といった、満足感と喜びを与えることが必要でしょう。

 

 

 

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