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子どもは一番身近な両親をお手本にしますが、早口やモゴモゴと不明瞭な話し方をしていると、子どもに正しく伝わらない言語環境になってしまいます。母音の発音は、形に気をつけて口を大きく開けて話すとはっきりとした発音となるから、ゆっくり穏やかにお手本のつもりで話すようにすると、自然に発音も直ってきます。

ときには、唇や舌の動き、発声の仕方が未熟の場合も考えられます。舌の動きをよくするためには、ふだんよくかんで食べること、顔や口、舌などを使った遊びを楽しんでいく方法もあります。場合によっては専門機関を訪ねる必要もあります。

指摘や言い直させたりして不快な思いや自尊心が傷つけられたりすると、話す意欲がなくなったり、コンプレックスにもつながることがあります。

 

(4) どもる

2歳児頃からどもる子を見かけます。この時期は、自分の思いを相手に十分に表現できない、伝えられないもどかしさや不安、話すことへの緊張感、また情緒不安定などがあるからとされています。

「○○なの?」「ゆっくり話しなさい」などと周囲の人が干渉、気にする、また言い直しさせたりすると症状を悪化させ、話すことを嫌がるようになってしまいます。

 

 

 

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