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こうした場合、オムツがとれる年齢について保育園にいる子どもの話からはじめ、早い子も遅い子もいることを伝え、家庭でできる具体的な方法を示すと同時に、これからは保育園と家庭が協力してオムツがとれるようにしてみましょうと、アドバイスをする方がわかりやすかったのではないでしょうか。

このように、相談員はまず内容の如何にかかわらず、相手の話に十分耳を傾けるようにして、依頼者と共に解決に向けての方策を考えていく基本的姿勢が求められます。このことはことばでは簡単に思えますが、通常の保育のなかで依頼者を全面的に受け入れ、問題の解決を探っていく過程は、決して生やさしいことではありません。またある意味では相談を受ける側の意識にかかわる問題と言えますが、相談員は相手(依頼者)を尊重する立場について実際の相談の過程のなかで常に実践していくことが大切になります。相談を受けるにあたって、それがどのような相談であってもこうした認識を忘れずに対応できるように努めるべきでしょう。

 

(2) わかりやすいことばで

さまざまな悩みや不安をもつ依頼者の相談にあたっては、まず話を十分聞くことから始まるということはすでに述べましたが、次にその話を受けて相談員からその依頼者に解決に向けて話し合っていくことになりますが、この場合注意しなければならない点がいくつかあります。

そのひとつが相談員は依頼者との話のやりとりで、相手にできるだけわかりやすいことばで話すようにするということです。保育園にはこれまで多くの相談を受けた経験豊富な相談員が必ずいます。そういう方は、相談の内容を聞くと「ああ、これは〜すべき」とか「この場合は〜したら」と、すぐに解決策を依頼者にアドバイスができます。

 

 

 

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