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「保育園で育児相談ができるのは知っていましたが、どんなことが相談できるのかよくわからなかったためと、それに何か話しづらい雰囲気があって利用しませんでした」

と語る母親が、保母から声をかけられ相談した結果「親身に相談にのってくれて、悩みがなくなりました。その後もいろいろ声をかけてくれて、安心して育児ができるようになりました」

と語っています。このように、育児相談の実施や内容について知らせるだけでなく、普段から利用しやすい雰囲気をつくることが大切です。そのためには、保育園全体の環境整備をはじめ、そこで働く職員の言動や表情も見逃せません。さらに保母と親たちとの日々の関係はもちろん、周辺地域の子どもをもつ人たちや子育てのサークルとの交流も欠かせない要素になります。また悩みや不安を抱える者の多くは、精神的に不安定であったり、不信感をもっている場合がありますから、そうした気持ちを十分配慮した、またいつも相談が受けられるような「環境づくり」「雰囲気づくり」を心がける必要があります。どんなに立派な設備があっても、利用しづらいのでは意味がありません。そういったことから保育園の育児相談は相談しやすい雰囲気づくりが大きなポイントと言えます。

 

 

 

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