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さらに依頼者との相談では電話の「声」だけが頼りであるため、依頼者の感情や表情が直に伝わってくることが難しく、抱えている不安や悩みをつかむのが困難な場合があります。そうしたケースでは、電話から伝わってくる依頼者の声から、例えばその大きさや高低、ことばの調子などに注意を払いながら相談を進めていくことになります。

今日、保育園における育児相談の多くはこの電話による方法が主流になっていますが、その対応にあたっては、メリット・デメリットをよく考慮して行うようにすることが大切です。

なお相談の内容によっては、電話による相談と合わせて必要に応じて依頼者に来園を促し、面接を行うケースがあります。その場合には、相手にその理由を説明して、十分納得してもらうことが前提になります。また、その際には無理のないような状況、例えば来園が可能であるかどうかから相談の日時などあくまで依頼者の立場にたって設定する必要があります。

 

(2) 面接による相談

保育園における育児相談には、直接相談員に会って相談をする面接相談があります。保育園において行われる面接相談の場合、特定な場所(相談室や職員室など)で行われるケースと、日々の保育の場(保育室や園庭など)のなかで相談が行われるケースがあります。また相談の時間が決められて行われる場合や、特に決められてはいないで随時行われる場合があります。また、この面接による相談は、電話による相談とは異なるメリットがあります。それを相談員の側で見ると次の通りです。

まず、直接依頼者に会って話を聞くことができるため、相談の内容が理解しやすいという点があげられます。

 

 

 

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