日本財団 図書館


2 子育て相談のポイント

 

A 基本的対応

 

(1) 電話による相談

相談を依頼する者にとって電話による相談には次のような特長がみられます。まず、名前や所在を伏せて相談ができるため、直接では言いづらい子育てについての悩みや不安などを話しやすい。また、決められ定時間内であれば相談が容易である。さらには声だけのつながりのためリラックスして相談できる、などです。

一方、相談を受ける相談員にとっては不特定多数の依頼者から相談が受けられるなど、効率のよい相談ができます。

このように、相談を受ける方も依頼する方にも多くのメリットのある電話による相談を保育園で行う場合の注意点を次にあげてみます。

はじめに、対象が保育園の入園者だけでなく地域の不特定者も含まれるため、依頼者の個人的情報や相談の背景などを理解するのに時間がかかることがあります。そのため相談を受ける者はできるだけ相手の話を整理しながら、相談の主訴を聞くようにする必要があります。また、この電話による相談は内容にもよりますが、その多くは1回ないしは2回程度の相談であるため、内容によっては適切な助言や示唆を伝えるのが難しい場合があります。したがって、相談員は限られた時間のなかで相手の話を聞き、それに対して助言をしたり、励ましたりしなければならないために、常に的確なことば使いと簡潔な話し方などを心がける必要があります。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION