(2) 相談の基本原理
相談員は、依頼者の話を受容し、共感的理解を示すことにより、依頼者が安心して悩みを打ち明けられるようにすることが肝要です。次のような基本原理をよく理解し、相談に当たってはこれらを常に心がけるようにし、適切なそして誠実な対応によって、依頼者が自分の混乱した考えや感情を整理し、主体的に問題を解決できるように援助すべきです。
1] 受容
相談員は、依頼者の話、感情、態度を批判せずに、そのまま受け入れること。依頼者が、安心して悩んでいることや考えていることを話せるように目を傾けましよう。
依頼者は、共感的理解を示す相談員に心の内を話すだけで、気持が楽になり、そのことによって自ら問題を解決しようという意欲が生まれたり、考えを整理するきっかけを得ることにもつながるのです。
2] 相互信頼関係
受容、すなわち相手か自分を受け入れてくれているという認識を持てば、その依頼者と相談員の間には信頼関係が生まれます。
これは、ラポールといわれるもので、この信頼関係が成立すれば、互いに打ち解けて本音で話し合うことができるようになります。
依頼者は、心を開いて悩みや考えを話し、相談員の意見や助言を素直に聴こうという気持になります。