g) HPLWAAS、VPLWAAS(測位演算の方法により、得られない場合がある)、FOM(フィギュアオブメリット)を計算する。
h) ユーザタイムエポックの出力タイミングを決定する。
i) FD/FDE処理を1秒周期で起動する。
d)〜i)の処理は測位方法によって、実行されない場合がある。(詳細は4.3項参照)
3) データ入出力
測位結果をシリアルポートから出力する。
気圧高度計の情報を受信し、記憶する。
2.3.5.3 WAASメッセージ処理タスク
以下の二つのモジュールからなり、それぞれ個別に起動される。
1) WAASメッセージ編集モジュール
信号処理タスクからWAASメッセージが収集できたとき(正常に受信出来ておれば1秒毎)、起動される。
受信したメッセージのタイプを判別し、それぞれ定められたWAAS航法データのエリアへ記録する。各メッセージと飛行モード(この飛行モードはユーザがPrecision ApproachかPrecision Approach以外かで指定する)で定められた有効時間で、有効カウンタを初期化する。(詳細は4.6項参照)
2) WAAS電離層・δUDREI計算モジュール
10秒周期とWAASメッセージ編集によって、サービスメッセージとWAAS電離層補正値が更新されたときに起動される。
WAASサービスメッセージ、IGPマスクデータ、IGP遅延量から、ユーザの位置に於けるΔUDREIを求め、各衛星毎の電離層遅延量(PRCI)誤差(URE)を計算する。
WAAS衛星各々のデータについてこれらの量を求めるので、最大3個のWAAS衛星からの情報を得ている場合、δUDREIは3個、PRCI、UREは3(WAAS衛星数)x12(追尾中の衛星の数)=36個のデータを計算する。
2.3.5.4 インテグリティタスク
測位演算とは独立に、FD(故障検出)/FDE(故障検出・排除)を行う。
演算周期は1秒で、UTC時刻の正秒の測位演算の処理が終了後、測位演算が起動する。
a) 異常衛星を検出して排除する。(詳細は4.7.2項、4.7.3項)
b) ステップエラーによって排除された衛星も含め、排除衛星を測位に復帰させるためのチェックを行う。(詳細は4.7.4項)
c) GPS測位結果を用いて気圧高度計の校正を行い、気象の影響による誤差を最小限に止める。(詳細は4.7.5項)