3.6.5.2 ダウンリンクACK送信遅延
V/D(データ)バースト・ヘッダ内にEOMインジケータを持つ最後に送達確認されたアップリンクV/D(データ)バーストを受信した後、受信側機上局は、そのEOM表示を含むタイム・スロットの開始時から正確に1MACサイクル期間遅延しているMダウンリンク・チャネル・スロットでACKを生成し、伝送するものとする。航空機はそれ以外のどのスロットでもACKを送信してはならない。
3.6.5.3 アップリンクACK送信遅延
地上局MACは、アップリンクACKフレームを含む最初のアップリンクV/D(データ)バーストを、T_ack MACサイクルより前に送信しなければならないが、この場合のT_ackは、3.5.4.5項に定義のMACデータ・フレーム送信システム・パラメータである。
注)地上局をこの要件に適合しやすぐするため、次の方法のうちの1つ以上が必要となる場合がある。
a.地上局DLSが常だ、ACKフレームをグループ化フレームの冒頭に設定して、そのACKフレームをアップリンク・データ伝送の最初のV/D(データ)バーストで送信するようにする。
b.地上局が常に、ACKフレームを持つアップリンク・バーストを可能な限り最も早いバースト機会で伝送する。すなわち、ACKを持つV/D(データ)バーストは、未解決データの伝送がない場合は直ちに、または未解決データの伝送完了直後に送信しなければならない。未解決データの伝送は、「進行中のデータ伝送」または「伝送用のタイム・スロットを認可されているデータ・アクセス」であると定義されている。
c.ダウンリンク・データ・バーストのメッセージ・ヘッダ内にあるメッセージ・タイプ・フィールドを使用して、地上局のスケジューリング・アルゴリズム作成に際してアップリンクACKを伝送する必要があることを事前に通知する。この事前情報により、地上のスケジューラはアップリンクまたはダウンリンクのデータ送信をスケジュールとて、アップリンクACK送信要件に適合させることができる。
d.地上局がダウンリンク・データの送信を処理してアップリンクACKフレームを生成するために許容可能な最大処理遅延は、最悪の場合のローディング条件下では240ms未満に制限する必要があるかもしれない。この処理遅延は、地上MACが送達確認済みデータ・メッセージの最後のV/Dデータ・バーストを受信した時点から、地上局DLSの生成しているACKが地上局MACに転送されて受信されるまでと定義している。