ロシアでは、VDLモード4を用いたADS-Bをできるだけ早期にヨーロッパに隣接する地域で導入する計画である。
EUROCAE WG-51は、モード4を用いたADS-BのMOPSを作成しており98年末の完成を目指している。
デンマークCAA、スウェーデンCAA、ドイツCAA、SAS、ルフトハンザが参加しているNEAP(North European ADS-B Applications Project)の紹介があり、モード4による空対空、空対地通信を用いた状況監視、GNSS補強等のアプリケーションが実施されるとのことであった。
(4)特許関連
モード4 SARPs、SSRモードS SARPsに関連した特許があることから、基本的にITU-Rが作成した勧告を適応することになった。この勧告によれば、最終的に特許保持者が権利の放棄を行わなかった場合、SARPsは作成できないことが報告された。
2.1.4 議事項目4(音声/データ通信システムの評価及びそれらの性能特性概要)
(1) CNSディジタル・リンクのアセスメント報告
CNSのアプリケーションとデータリンクの適合表が記述されたアセスメント報告が提出された(議題4報告書のAppendix)。この中で検討されているデータリンクは、SSRモードS、VDL、HF、AMSS、MLS、SBAS、CBAS(VHF)、UAT(Universal Access Transiver)、RADLS(Range Applications Data Link System)である。この報告をレビューした結果、すべてのアプリケーション要件を満たす単一のデータリンクは存在しないという基本認識がなされた。本報告は、ATNP、ADSP、GNSSP、SICASPに渡されることになった。
勧告4/1:CNSシステム評価
本アセスメントに基づき、CNS将来システムの検討を行うこと。
(2) EUROCONTROLの状況
EUROCONTROLは、2005年までに最初のATNサブネットワークとしてVDLモード2を整備することを勧告している。当初の運用周波数は2波、局所的に3波になるとしている。VDLモード3については、8.33kHzセパを導入することから不要であることが報告された。
(3) 将来システムのコンセプト
2010年以降のVHF帯における将来システムのコンセプトを作成する必要性があることが認識された。
勧告4/2:将来の運用・システム構想の追求