シー卜97
わかりやすい文書
書き手の意思や意図が、正確に相手に伝達され、受け手が読みやすい文書がいい文書と言えます。わかりやすく親しみのもてる文書を作成するには、まず何のために書くのかという目的をはっきりつかんだ上で、次の点に心がけましょう。
1 文章の基本
(1)書きかた
1]目的、趣旨がすぐに理解できるようにする。(明瞭に)
2]文法上の誤りがなく、論理的に筋道が通るようにする。(正確に)
3]5W1H式で要点をまとめ、無駄な語句を避ける。(簡潔に)
4]文章に区切りを設けたり、箇条書きにしたりする。(わかりやすく)
(2)文の組み立てかた
1]文は短くする。
2]意味が複数にとれる表現は避ける。
3]主語と述語の対応をはっきりさせる。
4]修飾語の使い方に注意する。
5]句読点の使い方を工夫する。
(3)言葉
1]やさしい、わかりやすい言葉を使う(専門用語・法令用語はなるべく避ける)。
2]具体的な言葉を使う。
3]数字や根拠法令を明瞭にする(根拠法令の文言をそのまま記述することではない)。
4]相手に応じた適切な用語、敬語を用いる。
5]概念が定着していない語は避ける。
2 文章点検のためのチェックリスト
下記のチェックリストを利用して、よりよい文書作成に努めましょう。
・主題・論旨が文章全体を通して一貫しているか。
・見出しは文書の内容をわかりやすく表しているか。
・区切りをはっきり設けて書いているか。その区切りは意味的にまとまりを持っているか。
・段落を内容的にも視覚的にもはっきり区切って書いているか。
・抽象的に述べすぎていないか。もっと具体的に表現できないか。
・一つの文が長すぎないか。一つの文に多くの内容を詰め込みすぎているところはないか。
・意味がはっきりしない言い回しや、人によって違った意味に受け取る表現をしているところはないか。
・余り簡単にまとめすぎていないか。もっと言葉を使って詳しく述べた方がよい箇所はないか。
・5W1Hの大切な要素が脱落しているところはないか。
・意見・感想などを述べるときに、それを支える事実を併せて述べてあるか。
・表現、文体は統一されているか。
・書体は統一されているか。タイプミスはないか。
・図や表、イラストなどを効果的に利用しているか。