シート89
接遇の重要性
公務員は全体の奉仕者として、住民の信頼、協力を得ながら、職務を円滑に行っていかなければなりません。住民の信頼を得るためには、一人ひとりの職員が担当する仕事をきちんと行うとともに、住民に誠実に応対することが大切です。
公務員が住民に接触する機会が一番多いのは窓口です。窓口には、いろいろな用件で住民が訪れますが、住民は何となく不安を持っている場合が多いのです。住民の要望に応えることができれば問題はありませんが、公務員の仕事は、法令に基づいて処理しなければならず、すべてが住民の希望どおりにいくとは限りません。また、職務の遂行に当たっては、処理内容に誤りがないようにするため、多様な観点から慎重に検討を行う必要があり、迅速な処理という点で期待に反することがあります。
公務に対しては住民から不満や苦情が寄せられることがありますが、上記のような事情が役所の印象を悪くしたり、公務員の仕事ぶりは「お役所仕事」などと批判される原因の一つとなっています。こうした事情に加えて、公務員の住民に対する応接態度を悪いと、公務員全般に対する悪い印象を住民が持つようになり、さらには公務そのものに対する信頼も損なわれるでしょう。
公務に対する批判は、公務の仕事の性格上、完全に解消することは難しいと思いますが、一人ひとりの公務員の努力により、公務の印象を好ましい方向に変えていくことは可能です。
住民とのよりよい関係に心がけ、応接態度の向上を図っていけば、公務への信頼を獲得していくことができます。公務員は全体の奉仕者としての立場を常に自覚し、よりよいサービスを住民のために提供するという認識のもとに、日々の職務に精励する必要があります。