・OECD理事会は、1998年4月に「公務における倫理の改善」について勧告しました。その内容は、公務における倫理を推進するための機関と制度的な保証を備えるよう加盟国に求めるもので、公務における倫理を管理するための12の原則も提示しています。この12の原則の中には、「公務の倫理基準は明確でなければならない」、「公務員が違反行為を告発するとき、その公務員はいかなる権利と義務を負うかを知らされるべきである」などの原則が規定されています。
・国連総会は1996年12月に、「汚職に対する行動」を決議し、汚職に対し、加盟国が適切に対応するよう求めました。この決議では、「公務員の国際的行為規範」として、「自己又は家族の個人的利益を不当に図るため、公の権限を用いてはならない。」など、11項目の規範を列挙し、これらの規範を遵守させることによって汚職を防止するよう求めています。
・この他にも、EUでは加盟国の職員の汚職に対する条約が採択され、WTOでは、貿易の障害という観点から、汚職について議論しようとする動きがあります。