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シート73

 

部下の育成・指導についての質問の解答

 

1-3]

勉強会や業務指導もOJTではあるが、OJTは部下が将来携わるであろう仕事に対する能力育成や、社会人としての育成をも含めた幅の広いものとしてとらえることが適当である。

 

2-1]

管理者は部下を育てつつ業績を達成する立場にある。また、組織の将来についても責任を有することから、将来に向けての人材を育成することも使命の一つといえる。

 

3-4]

職務に必要な能力を非常に幅広くとらえることがある。その場合、すべてにおいて上司が部下の能力を上回ることは不可能である。管理者がすべてにおいて部下を上回ろうとする努力は貴重ではあるが、本来上司と部下の仕事は異なるものであって、上司として求められる管理能力、高度な判断能力、問題発見能力、調整能力等の向上に努めることがまずは必要である。このような能力が部下より劣っていたのでは、上司として問題である。

 

4-4]

学習には各人の能力のレベルに応じた効果的なベースがある。いたずらに部下の能力のレベルを超えたペースで指導・育成を行えば、部下の理解を不十分にしたり、自信を喪失させたりする原因となりかねない。

 

5-3]

OJTによって多くの能力を開発することが期待できるが、OJTは職場の上司が仕事に関連する事項を中心に行うことから、担当の仕事を大きく離れたような能力開発は行われ難い。特に組織風土の枠を超えることは難しく、その枠を超えるためには外部の勉強会に出席させるなどの特別な配慮が必要である。

 

6-3]

OJTには、計画的に行うものとその時々のタイミングをとらえて行うものとがある。新規採用職員や配置替えになった者、技能が水準に達していない者に対しては、計画的に指導することが効果的であるし、長期的な視点での人材育成も計画的に実施することが望ましい。また、OJTでは部下の意欲や仕事の状況等によって、適切な時機を図って指導することも極めて重要で、この二つの方法の効果を勘案してOJTを展開することが大切である。

 

 

 

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