シート66
ほめる・しかる
1 ほめる
(1)次のような機会に部下をほめるといいでしょう。
・真に値するときに
本当にほめる値打ちのある場合にだけほめましょう。むやみに、気まぐれにほめると、かえって逆効果となりかねません。
・必ず忘れないで
ほめるだけの値打ちのある行動を部下が行ったときは、必ずほめましょう。部下は優れた仕事をしたと思ったときには、ほめられることを期待しています。そのときに上司からほめられると、部下はますますやる気を起こすでしょう。
・タイミングを考えて
部下が仕事等を上手に処理しても、時間がたってからほめたのでは、部下にも実感がわきません。部下が上手に処理したときに、なるべく早くほめることが大切です。
・一貫性をもって
同じ事実に対して、ある場合にはほめ、他の場合には無視する、という一貫性のない姿勢では、ほめる意味も失われてしまいかねません。
・部下の能力レベルに立ってほめる
上司が自分の能力レベルと比較して、部下の仕事ぶり等を評価すると、ほめることは少なくなります。部下の能力レベルに立って、努力した点や工夫した点を探さなければ、ほめることはほとんど無くなってしまいます。
・見逃さずに
地味にコツコツと仕事をしている人も見落としてはいけません。どんな部下であっても、ほめる機会は必ずあります。
・できるだけほめる
ほめることは、部下に自信をつけ、能力開発にもよい影響を及ぼします。ほめる点をできるだけ探して、ほめるように心がけることが大切です。
(2)ほめるときには、次のような点に留意するといいでしょう。
・心の底から
真心のこもったほめ方でなければなりません。口先だけでの賞賛ではかえって反発を招きかねません。
・公平にほめる。
部下の中には、よく目だつ部下も、地道に仕事をしていて目だたない部下もいます。目だつ部下だけをほめていては、ひいきをしていると取られ、上司と部下の間にあつれきを生み、好ましくありません。部下を公平に扱うことが大切です。