日本財団 図書館


シート63

 

率先垂範

 

率先垂範とは、部下ができないと思っていること、上司が部下にやらせてみたいと思っていることについて、上司が積極的に模範を示し、やってみせることにより、部下に見習わせ、その能力の向上を図る方法です。

率先垂範は、技術や技能の向上だけではなく、仕事に取り組む姿勢や態度、自己啓発などに影響を与えることが可能であり、管理者として積極的に利用すべき指導方法の一つと言えます。

上司が率先垂範する際には、次の点に注意して行う必要があります。

○ 積極的に実行する

部下の指導のため実践するといった消極的な姿勢ではなく、自分自身にとって行うべきことだから実践するという認識を上司が強く持ち、積極的に実行することが大切です。そうでない場合には長続きしないでしょう。

○ 日常的に行う

仕事に対する姿勢や態度、自己啓発といった点について率先垂範したいと思っても、部下の共感が簡単に得られるとは限りません。性急に部下に変容を求めることなく、長い目で、じっくりと腰をすえて率先していくことが大切です。

○押しつけない

仕事に対する態度といった価値観や労働観に関係する事項の率先垂範については、自分の行動を誇示したり、押しつけたりすると部下の反発を招きかねません。押しつけるといった態度はとらないようにして、気長に行っていくことが大切です。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION