(2)参加型
管理者が目標の設定や仕事の管理に関して部下に相談し、部下と一緒に仕事をするスタイル。このタイプの管理者は、一般に次のような言動を取る傾向がある。
・「一緒に考えてみよう」、「君の意見は」とよく言う。
・部下には大局的なことだけを言い、細部は委ねた方が成長すると思っている。
・部下が担当している仕事についてもある程度は知るように努めている。
・部下と衆知を集めて検討し、全員で仕事上の決定を行っている。
・上司から仕事の指示がある場合には部下も同行させている。
・部下の仕事上の相談にはよく応じ、一緒に考える方である。
・部下の仕事が終わったときには、部下とともに仕事の評価をしている。
(3)放任型
管理者が目標の設定や仕事の管理に関して部下に権限を委譲し、部下の判断で仕事をさせるスタイル。集団の維持に関心の強い管理者の中にはこのタイプに属する者が多い。このタイプの管理者は、一般に次のような言動を取る傾向がある。
・「任せるよ」、「君の好きなようにやりたまえ」といった発言をよくする。
・仕事の計画の策定に当たっては部下に任せることが多い。
・部下が行っている仕事については部下に任せたのだから口を挟まない。
・指示は大まかにして、部下がなるべく自由に行動できるようにする。
・上司への仕事の報告には部下を行かせることが多い。
・部下の仕事上の質問に対しては、参考意見は述べても指示はしない。
・仕事の評価は部下自身に行わせ、その結果に基づいた修正を部下自身が行うことを期待している。
3 状況に応じたリーダーシップ
上記の3つの管理者のタイプは、どれが良くどれが悪いということはありません。状況に応じて適切なリーダーシップのスタイルは異なります。たとえば、管理者自身、部下、仕事の状況によって、適切なリーダーシップのスタイルは異なってきます。状況に応じて、管理者は最もよいスタイルをとることが大切です。少なくとも、自分の得意とするスタイルのみに固執し、いかなる状況においてもそれを押し通すことのないようにしたいものです。