シー卜25
部の職員がシステムを守らず、結果として他の職員が必要な書類を取り出せなかったりすると、システム全体に対する信頼を失い、システムを守らなくなる職員が増えてきます。やがて、システム全体が機能しなくなる危険性があります。
(3)捨てる習慣を身につけること
ファイリング・システムの要点は、文書を計画的に捨てることだと言われています。個人及び組織として共有している文書を定期的に(少なくとも6カ月に一度)、整理・廃棄しましょう。整理する際には、たとえば、捨てるべき文書、本来あるべき場所や他の職員・部署に回すべき文書、保存すべき文書の3つに分類するなどして整理しましょう。捨てるべきかどうか迷った場合には、原則として捨てましょう。ほとんどの文書は、別にオリジナルやコピーがある場合が多く、また、捨てるかどうか迷うような文書は、そもそも残しておいても必要性の低い文書だからです。
公務では文書管理規定により、文書の種類別に保存期間が定められていることが多いと思いますが、こうした保存期間は、保存の必要性を考慮して定めたものではなく、機械的に期間を定めている場合がほとんどです。数年ごとに、必要性を実質的に判断し、保存期間の見直しをすることも必要です。
なお、コンピュータによる電子ファイリングシステムを取っている場合、物理的な場所を取らないため、ついつい文書を廃棄せず、大量に保管しがちですが、効率的な検索のためには、電子ファイリング・システムでも文書の廃棄は重要です。