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シート25

 

文書管理

 

文書管理(ファイリング・システム)とは、文書を系統的に分類、保管し、その文書の活用を図るために、文書の保存、廃棄に至る一連の仕組みをシステム化することにです。文書管理の要点は、いつでも、だれでも、文書を速やかに取り出して活用できることにあります。

 

1 ファイリング・システム

 

合理的なファイリング・システムを作るためには、次のことが基本となります。

(1)素早く検索ができ、正確であること

検索に時間がかかったり、分類が正確でなく、必要な文書が探し出せないのでは意味がありません。素早く検索ができ、正確なことが、まず何よりも必要です。特に、情報公開制度がある場合には、文書の開示要求に応じて、速やかにその文書を取り出せるようにすることが、公務サービスの向上の観点から重要です。

 

(2)簡便であること

ファイリング・システムは簡便で、誰もが使用できるようなものであることが必要です。いくら正確でも、複雑なシステムでは、やがてほとんどの人が使用しなくなるでしょう。また、ファイリングを秘書任せにし、秘書がいなければどの文書がどこにあるかわからないということでは、効率的なファイリング・システムとは言えません。誰でも使用できるように、保管方法、ファイル基準などを明確にしておくことが大切です。

 

(3)経済的であること

システムが完全であっても、その成果に比べて必要とする経費が過大であれば、効率的な業務運営のためのファイリング・システムとして意味がありません。

 

(4)融通性があること

ファイリング・システムは、変化に対応できるようなものでなければなりません。新たな項目の追加、分類の変更などにも対処できるように、あらかじめ拡張・変更を予定したシステムにしておくことが必要です。

 

2 ファイリング・システムの推進・維持

 

ファイリング・システムを組織として構築する際には、相当な労力が必要になります。また、いったん構築したシステムを維持するには、一人ひとりの職員がシステムを理解して、かつ、全員がシステムを遵守しなければなりません。

(1)全職員が十分に理解すること

ファイリング・システムの必要性、目的などを全職員が十分に理解し、システムの維持に必要な労力に見合う価値を認識する必要があります。

(2)全職員が厳守すること

ファイリング・システムで定められたことは、全職員が必ず守るという心構えが必要です

 

 

 

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