日本財団 図書館


シ‐卜22

 

効果的な会議とするために

 

1 効率の悪い会議

 

あなたは、次のような会議を経験したことがありませんか。

・会議の議題・目的がはっきりしない会議

・当日になって資料が配布され、その場で資料等に基づき意見を求められる会議

・幹部が考えた案に対し、出席者の意見が求められるが、出席者は特に意見を述べることなく、その案に同意するだけの会議

・議論が錯綜し、だらだらと結論を出すことなく続く会議

・資料等に書いてあることをそのまま説明することに多くの時間を割く会議

・参加者が毎回同じで、特に斬新な意見も出ない定例的な会議

・出席者の集まりが悪く、会議での結論をさらに関係者に諮らなければならない会議

・開始時間になっても出席者が集まらず、先に来た出席者は手持ちぶさたで時間をつぶしている会議

・会議で決定がなされたのか否かはっきりしない会議

・議事録を取らないため、発言の有無などを巡って、後日、確認が必要となる会議

このような会議を繰り返していると、いわゆる会議ズレしてきて、本当に、全員の真剣な討議を必要とし、合意を得なければならない場合でも、真面目に意見を述べようという意欲が失われて、いい加減な話し合いに終始してしまいます。これでは、会議を開くことがかえって逆効果になってしまいます。

 

2 効果的な会議とするために

 

効果的な会議とするために各関係者は次のような点に留意する必要があります。

(1)会議開催者

開催者がまず判断すべきことは、会議を開催する必要があるかどうかです。もし、目的が決定であれば、会議を開催することなく、幹部の判断により決定した方が適切な場合もあるでしょう。

情報伝達のためであれば、会議を開いて口頭で伝達するよりも、文書の配布により伝えた方が確実に伝わるかも知れません。会議を開催することに意義があり、他の手段よりも会議の方が効果的・効率的に目的を達せられる場合にのみ、会議を開くようにしましょう。

次に、会議を開催する場合には、その開催目的を明確にすることが重要です。会議の目的としては、決定、情報伝達、検討・打ち合わせなどが考えられますが、何の目的で会議を開催するのか、主催者が明確な目的意識を有することが大切です。

目的が決まったら、会議への出席者を選定することになりますが、会議の目的に照らして最も適した出席者を選ぶことが重要です。しばしば、出席者の範囲を広く設定しがちですが、真剣な検討、決定のためには、直接関係のある者だけに出席者を限定した方が効果的です。

出席者が決まったら、会議の開催目的、意義などを出席者に周知することが重要です。何のために会議が行われ、自分はその会議に対して何が期待されているかを事前に参加者が認識していれば、より効率的に会議を進めることができるでしょう。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION