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シート20

 

命令の与え方

 

仕事が正確かつ確実に実行されるためには、次のような点に留意して命令を与える必要があります。

 

1 内容が正確で理解されやすいこと

 

命令を与える場合には、その仕事を命じるに至った背景などを説明し、部下が確実に仕事の目的、内容を理解できるよう、要点をはっきりと分かりやすく明示することが必要です。たとえば、次の要素が含まれているか確認してみましょう。

・なにを

何をやるのか、どれだけ処理するかを示す。

・なんのために

その仕事は何のためにするのか、どのような重要性を持っているのかが分かるようにする。特に、全体の作業計画の一部の業務を命令する場合には、全体像を説明し、その中で、当該業務がどのような位置づけにあるかを理解させる。

・誰が

その命令は誰に与えているのか、自分一人の責任なのか、他の誰かと協力して実施するのかなどをはっきりさせる。

・ いつ

いつ始めて、いつまでに完成しなければならないかを示す。

・どこで

仕事によっては、実施する場所などが重要になる場合がある。

・どのように

必要な段取りや利用可能な経費などを示す。

 

次のような場合には、特に紙に書いて示したり、メモをとらせるなどの配慮が必要です。

・内容が込み入った仕事をさせる場合

・内容を取り違えると、重大な結果を招くおそれのある場合

・仕事の手順が大切で、確実にそのとおりやらせなければならない場合

・命令の内容に正確さを要する数字が含まれている場合

・部下が間違えたり、忘れたりするおそれのある場合

・不在などのため、間接的に人を介して命令する場合

 

2 部下にやる気を起こさせること

 

部下に実行しようとする意欲がないと、仕事が完成できなかったり、完成しても間違いが多くなります。命令の背景を説明するなどして、部下に自発的に仕事をしようとする気持ちを起こさせるように命令することが大切です。

 

 

 

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