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シート15

 

組織構成員の役割

 

1 組織目標の達成

 

組織の構成員は組織目標を達成するために、次の点を意識して行動することが大切です。

○共通の目的意識を持つ

○業務の分担を明確に認識し、責任感を持つ

○協力して仕事を遂行しようとする意欲を持つ

○コミュニケーションを円滑にしようとする意思を持つ

 

2 ラインとスタッフ

 

組織内の業務は、通常、組織目標の達成に直結するライン業務とライン業務が円滑に行われるよう支援するスタッフ業務に分けることができます。それぞれの業務に従事する職員は、次のような役割を認識することが重要です。

(1)ライン業務に従事する職員

・スタッフの専門的な意見や助言に対しては、謙虚な態度をとり、取り入れられるべきものは積極的に取り入れる。

・ラインの実情や得た情報を正しくスタッフに伝える。

・スタッフを刺激し、よい研究や提案を出してもらうようにする。

(2)スタッフ業務に従事する職員

・常にラインの困難を取り除くために援助するという意識を持ち、求められなくても、必要と思う場合には助言や支援をする。

・自分の専門的な立場にとらわれず、ラインの実情と問題点を十分に把握し、それに応じた提案を行う。

・ラインから信頼されるだけの、知識と技術を持つように常に努力する。

 

3 プロジェクトチーム

 

今日のように組織を取り巻く環境が大きく変化する時代にあっては、既存の組織の枠を越えて複数の部署に関連するような案件が多く発生します。そのような問題に対しては、それを解決するのに最もふさわしい職員を関連する部署から集め、その能力を結集するプロジェクトチームが設けられることが少なくありません。

プロジェクトチームのメリットとしては、以下の点があげられます。

・新しい組織を作らずにすむ。

・問題解決に必要な部門の協力を得られる。

・多くの優秀な職員の英知を結集できる。

・実施部門の参画により、プロジェクトチームの結論の実施が円滑にいく。

・組織の横の人間関係を作ることになる。

一方、プロジェクトチームの運営に際しては、次の点に留意する必要があります。

・チームの権限・任務の範囲を明確にする。

・チームの設立、権限・任務について関係部署の理解を得る。

・プロジェクトチームのメンバーとなった職員は、自分が所属している部署の利害を優先するような行動を避ける。

 

 

 

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