シート13
4 行動力・決断力
問題が生じた場合には、これを速やかに解決しなければなりません。組織に生ずる問題の多くは、時間を経るにしたがって様々な要因が複雑に関係するようになり、慣行として定着するなど解決が次第に困難になっていきます。いつまでも決断を引き延ばすことなく、速やかに解決のための行動を起こすことが大切です。
5 説得力
問題解決には他の人の協力・納得が不可欠です。たとえば、他の部署の業務が、問題の原因であったり、同じ組織にいる前任者が導入した業務手法が問題であったりする場合など、問題そのものに他の人が絡んでいる場合も少なくありません。また、解決策を実施する際にも、他の人の協力・関与が不可欠ですが、現状に慣れた人々は、現状の変更につながり、問題の解決に至るという保証のない解決策の実施には拒否反応を示すでしょう。
したがって、問題解決にあたっては、何が問題か、なぜ問題を解決しなければならないか、その解決策がどのようにして問題を解決するかなどを、関係者に十分説明し、納得してもらう必要があります。問題を認識し、解決策もある程度思いついているにもかかわらず、こうして他人を説得することが面倒なばかりに、問題の解決を先延ばしにするようなことがあってはなりません。
6 持続力
問題の解決には長い期間を要することがあります。特に、長年続いてきた業務運営や慣行を解決しようとするときには、新たな解決策が定着するまで、辛抱強く、絶えず問題解決への真摯な姿勢を示す必要があります。さもないと、すぐに従前の状況に逆戻りしてしまうでしょう。根気よく解決策を実施してもらうためには、提案者自らが粘り強く解決策の正当性を説き、問題解決に対する熱意を見せる持続力が必要です。
7 反省・柔軟性
問題解決のプロセスは、その結果に対する評価を伴って初めて利用可能な経験則となります。評価を伴わない経験は、単に過去にこのようなことがあったという事実の記憶に止まり、一般化された経験則に昇華されないため、同様の事態に対する応用が効かず、将来の問題解決に活用できません。
また、問題解決過程において好ましくない影響が生じたときには、思い切って解決策を修正したり、場合によっては中止したりすることが必要です。ややもすると自らの失敗を認めず、問題が生じていることを認識していてても、自らの当初の解決策を押し通しがちですが、状況に応じて柔軟に対応する姿勢が重要です。